Strutsのメッセージ処理機構について †Strutsのメッセージ処理を行うActionMessage?の機能について見ていきたいと思います。 ActionMessage?とはActionクラスで発生したエラー情報(とかなにかメッセージ)をJSPに伝達するための機構です。Actionクラスで発生したエラーをActionMessage?というインスタンスに格納することで、JSP側で格納した内容を参照することができます。ActionMessage?の機能は以下のモジュールから成っています。。
実際の使い方ですがアクションクラス内で ActionMessages messages = new ActionMessages(); <-messageを格納するリストを作成 messages.add(ActionMessages.GLOBAL_MESSAGE, new ActionMessage("メッセージ0",false)); としてActionMessage?を格納したActionMessages?を作成し、 saveMessages(request, messages); としてリクエストスコープにActionMessages?を格納します。実際に受け渡したいメッセージ文言は直接ソースコードで指定することもできる*2し、指定したキー値でリソースファイル内を検索して文言を取得する事もできます。 さて上でリクエストスコープに格納されたActionMessage?のリストは、JSP側では <ul> <html:messages id="message" message="true" > <li><bean:write name="message" /></li> </html:messages> </ul> とすることで画面に表示することができます。上の例だとWEBブラウザには <ul> <li>メッセージ0</li> </ul> というhtmlが描画されます。 やってみる †実際にアクションクラスでActionMessage?を作成し、その情報をJSPで表示してみたいと思います。 Actionクラス(MessageAction?) †package nu.mine.kino.strutsexamples.actions; public class MessageAction extends Action { private static final Logger logger = Logger.getLogger(MessageAction.class); public ActionForward execute(ActionMapping mapping, ActionForm form, HttpServletRequest request, HttpServletResponse response) throws Exception { ActionForward forward = new ActionForward(); ActionMessages messages = new ActionMessages(); <-messageを格納するリストを作成 // まずは、propertiesからでなく、ココで指定した文字列をそのまま画面表示するパタン。 messages.add(ActionMessages.GLOBAL_MESSAGE, new ActionMessage("メッセージ0", false));// リソースフラグをfalseにする。 指定しない場合デフォルトはtrue // 次はpropertiesから文字列を取得するパタン。"msg.message1"というキー値でpropertiesを検索し、 // 画面表示。"メッセージ1"は可変文字列で、properties内の // msg.message1={0} <-ココが置換される。 messages.add(ActionMessages.GLOBAL_MESSAGE, new ActionMessage( "msg.message1", "メッセージ1")); // 可変パラメタは配列もOK。そのばあい // msg.message2= {0},{1} などと複数プレースホルダをかける。 messages.add(ActionMessages.GLOBAL_MESSAGE, new ActionMessage( "msg.message2", new String[] { "メッセージ2の1", "メッセージ2の2" })); // ActionMessages.GLOBAL_MESSAGEというのはグループのIDになっていて、独自のIDを渡すこともできる。 // Messageを表示するJSP側で、タグの指定にグループIDを指定すれば、そちらのIDのメッセージを表示可能。 // 詳細はJSP側で。 messages.add("HogeGroup", new ActionMessage("別グループのメッセージ", false)); // saveMessageすることで、 // request.setAttribute(Globals.MESSAGE_KEY, messages); // という処理が行われる。 saveMessages(request, messages); return mapping.findForward("success"); } } JSP(message.jsp) †<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?> <!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.1//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml11/DTD/xhtml11.dtd"> <%@ page language="java" contentType="text/html; charset=UTF-8" %> <%@ taglib uri="http://struts.apache.org/tags-bean" prefix="bean" %> <%@ taglib uri="http://struts.apache.org/tags-html" prefix="html" %> <%@ taglib uri="http://struts.apache.org/tags-logic" prefix="logic" %> <%@page import="org.apache.struts.action.ActionMessages"%> <html:html xhtml="true" lang="true"> <head> <title>ActionMessage系のサンプル</title> <meta http-equiv="Content-Type" content="application/xhtml+xml; charset=UTF-8" /> <html:base /> </head> <body> <ul> <html:messages id="message" message="true" > <li><bean:write name="message" /></li> </html:messages> </ul> ↑デフォルトでは、別グループのメッセージは除外しないみたい。 <ul> <html:messages id="message" message="true" property="HogeGroup"> <li><bean:write name="message" /></li> </html:messages> </ul> <ul> <html:messages id="message" message="true" property="<%=ActionMessages.GLOBAL_MESSAGE%>"> <li><bean:write name="message" /></li> </html:messages> </ul> ↑別グループのメッセージの除外は、明示的にValueを指定すればいい、、、。 </body> </html:html> MessageResources?.properties †msg.message1={0} msg.message2=修飾もできる {0},{1} # -- standard errors -- errors.header=<ul> errors.prefix=<li> errors.suffix=</li> errors.footer=</ul> 実行結果 †上JSPを表示すると以下のようなhtmlが表示されます。 <?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?> <!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.1//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml11/DTD/xhtml11.dtd"> <html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" lang="ja" xml:lang="ja"> <head> <title>ActionMessage系のサンプル</title> <meta http-equiv="Content-Type" content="application/xhtml+xml; charset=UTF-8" /> <base href="http://localhost:8080/strutsExamples/WEB-INF/jsp/message.jsp" /> </head> <body> <ul> <li>メッセージ0</li> <li>メッセージ1</li> <li>修飾もできる メッセージ2の1,メッセージ2の2</li> <li>別グループのメッセージ</li> </ul> ↑デフォルトでは、別グループのメッセージは除外しないみたい。 <ul> <li>別グループのメッセージ</li> </ul> <ul> <li>メッセージ0</li> <li>メッセージ1</li> <li>修飾もできる メッセージ2の1,メッセージ2の2</li> </ul> ↑別グループのメッセージの除外は、明示的にValueを指定すればいい、、、。 </body> </html> 説明。 †まずは格納する文言を直接指定する場合 †messages.add(ActionMessages.GLOBAL_MESSAGE, new ActionMessage("メッセージ0", false)); // リソースフラグをfalseにする。 指定しない場合デフォルトはtrue ActionMessage?のコンストラクタでfalseを指定すると、コンストラクタで指定したStringをそのまま画面に表示することができます。 saveMessages(request, messages); このsaveMessagesを実行すると、ActionMessages?がリクエストやセッションスコープにGlobals.MESSAGE_KEYというキー値で格納されます。このキー値で、自前でスクリプトレットなどでhtmlを生成してもよいですが、以下のStrutsのタグライブラリを使って描画するのがよりスマートです。 <ul> <html:messages id="message" message="true" > <li><bean:write name="message" /></li> </html:messages> </ul> とするとActionMessages?からActionMessage?*3を順番に取り出して画面に描画していきます。 <html:messages id="message" message="true" > のmessage属性は、エラーかメッセージかを指定するフラグで、trueの場合は saveMessages(request, messages); で渡されたインスタンスで画面を描画します。falseの場合は後述のエラーメッセージ処理で出てくる saveErrors(request, messages); で渡されたインスタンスで画面を描画します。 ActionMessages?.GLOBAL_MESSAGEについてはメッセージのグルーピング指定なのですが、後述します。 リソースファイルから文字列を取得する場合 †次はリソースファイルからキー値を指定して文字列を取得するパターンです。 messages.add(ActionMessages.GLOBAL_MESSAGE, new ActionMessage("msg.message1", "メッセージ1")); ActionMessage?のコンストラクタでフラグを指定しない場合、デフォルトではtrueと見なされリソースファイルから文字列を取得するという指定になります。文字列を取得する際のキー値はActionMessage?のコンストラクタの第1引数で指定します。この例はmsg.message1というキー値でリソースファイルを検索しています。第2引数の"メッセージ1"はプレースホルダを置換するさいの文字列です。リソースファイルで msg.message1={0} などと指定しておけば、{0}の箇所が引数で置換されます。従ってhtmlには <li>メッセージ1</li> が出力さます。 プレースホルダは複数指定できる †プレースホルダは配列を使って複数指定することができます。 messages.add(ActionMessages.GLOBAL_MESSAGE, new ActionMessage("msg.message2", new String[] { "メッセージ2の1", "メッセージ2の2" })); と複数の置換文字列を指定し、リソースファイルでは msg.message2=修飾もできる {0},{1} としておくと、出力されるhtmlは <li>修飾もできる メッセージ2の1,メッセージ2の2</li> となります。 ActionMessage?のグルーピング指定 †これまで messages.add(ActionMessages.GLOBAL_MESSAGE, new ActionMessage("msg.message1", "メッセージ1")); などと「ActionMessages?.GLOBAL_MESSAGE」という値を指定していましたが、これはActionMessage?をグルーピングするIDになっています。このIDは任意のIDを渡すことができます。でJSPのタグ側で、そのIDをproperty属性で指定することで、指定したグループのメッセージだけを表示することができます。アクションクラスで messages.add("HogeGroup", new ActionMessage("別グループのメッセージ", false)); と指定しておいてmessagesタグで <ul> <html:messages id="message" message="true" property="HogeGroup"> <li><bean:write name="message" /></li> </html:messages> </ul> と指定すればOKです。 今回はメッセージ処理までまとめました。ほとんど同じなのですがエラー処理については別ページでまとめていこうと思います。 サンプル †TIPS †メッセージがあるときだけ○○ †メッセージがあったときだけ何かしたいときなど。 <logic:messagesPresent>エラーが発生しました</logic:messagesPresent> <logic:messagesNotPresent>エラーなし</logic:messagesNotPresent> 関連リンク †
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